大池~蓮華山~白馬岳さあ、激動の2日目。 まずは、蓮華山を目指す。 朝の2時、いや、夜中のといったほうがいい。 私たち3人はムックリと起きだす。 寝床に入りきれない人たちが廊下に寝ている。 寝ている人を踏まないように暗闇の中を玄関に進む。 カロリーメイト1個半と牛乳を口にして、2時10分には出発した。 外は完全な月夜で懐中電灯は不要なほど明るい。 「先行組は、5時に御来光を拝んで、6時に食事、6時半には 出発するから、なんとしてもそれまでに追いつくぞ!」 「よし!頑張る。このままへタレでは終われない。」 「その意気だ」 そう、ここは山の上。便利になりすぎた都会と違う。 携帯電話など役立たずである。 都会に暮らし、都会しか知らない者には想像もつかない ほど不便が当たり前。 先行組と連絡をとるには追いつくしかないのだ。 はじめ、外に出たときはものすごく寒かった。 パーカーを着込んだが、すぐに暑くて脱いでしまった。 真夜中にTシャツでちょうど良い。気温は8℃。 何とかついて行こうと思っていたが、やはり、経験の差が 歴然としているので、差が出る。 遅れる度に待っていてもらうのも、ペースが乱れるので、 先に行ってもらうことに。 自分はあくまでマイペース。休まずゆっくりでいい。 一歩一歩確実に登ればいい。そう言い聞かせ、 稜線に立つ。下から涼しい(普通は冷たいが、気持ちいい) 風が後押ししてくれる。孤独だが、逆にプレッシャーもなく 月明かりに照らされて気持ちよく歩ける。 幾度となくアップダウンを繰り返し、 ようやく小蓮華山山頂にたどり着く。 ちょうどガイドタイムで到達。小さくガッツポーズ。 自分で写真撮影。(真っ暗で写らなかった) さあ、次に目指すは、いよいよ白馬岳山頂! リーダーはとっくに先に行ってしまったが、加藤氏は 私を心配してくれて、はるかに先行しているが、 確認できる位置にいてくれている。 時々懐中電灯で合図をくれる。 うっすらと空が白み始める。 さっき後にした小蓮華山の向こうからの御来光。 感動に浸り、撮影。 ガイドブックを頼りにあと30分で白馬岳だ・・・ いいぞ、予定通りだ。自信が出てきた。 5:40、白馬岳山頂に到着。 リーダーと加藤氏が待っていてくれた。 登山ページの写真はこの時、山頂からリーダーが 撮影してくれたものだ。 「よし!よく来た。追いついたぞ。俺は御来光に間に合った。 ここまで2時間で来たよ、記録だ。」 「俺はちょうどガイドタイム通り。やれば出来るジャン! みんなは?」 「食事しに山小屋に戻ったよ。俺が来たら、幽霊を 見たような顔してたよ。がははは。俺たちも飯にしよう。 君も来てるのはみんなには言ってないから、驚くよ~」 感動の再会を果たしたのであった。 「うをーー!会長ー!へりで帰ったかと思ったよー!」 大げさなようだが、本気で思っていたらしいし、自分でも 前日はそうなるかとおもった。 女の子の1人は目をウルウルさせながら、 「よかった。ほんとよかった。」 って。タマリマセン。涙ものでした。 次に目指すは「杓子岳、鑓ヶ岳山頂」 目指せ 鑓ケ岳へジャンプ 白馬岳写真集へジャンプ |